配慮書とは、
計画の前段階での、土地、生息地、植生などについての調査結果となります。

今回の事業が土壌や動物、植生などにどんな影響を与えるか?についてまとめていますが、配慮書の要約ですら文書量は非常に多いです。

ご参考までに配慮書の内容について要点をここにまとめました。
内容は、
どのような影響を評価しているのか?
その影響について、どのような判断や今後の進め方を考えているか?
それらについてまとめました。
総合的には
動植物や景観に大きな影響を与えることが懸念されるが
"今後の計画 "に十分配慮することで、環境への影響を回避・軽減する計画を策定する。
となっており、計画の具体的な内容は未定となっています。
配慮書における評価項目について
大気環境(騒音・振動) / 水環境 / 土壌・地質・地形
動植物の生態系/景観・地域社会など
これらについて評価・判断しています。
【大気環境(騒音・振動】
設置予定地の周囲1km圏内に住宅、学校、病院、福祉施設はありませんが、2km圏内に住宅が637戸あり、学校、医療機関、福祉施設はありません。
発電所主務省令で定める「環境影響の範囲内と認められる地域」=1km圏内はないが、2km圏内はあるため、必要に応じて環境影響の回避・低減を実施する。
・必要に応じて現地での騒音調査を実施する。
・今後、事業計画を検討する際には、住宅、集落等の配慮が必要な施設に配慮して配置計画等を見直す予定です。


【水環境】

懸念事項なし

【土壌・地質・地形】
事業地周辺には約 52 の重要な地形・地質が存在するが、火山群を含む 50 の地形・地質が事業地周辺から回避されている。また、非火山性弧峰の立石山や名槍沢支流の埋没谷などがあり、必要に応じて環境影響の回避・低減を図る。
・現地調査を踏まえ、施工計画や施工ルートの検討を行う。
・直接的な改変による影響を把握した上で、周辺環境条件の変化に伴う環境変化についても検討します。


【動植物の生態系】

森林を主な生息地とする重要種の生息環境の一部が直接的に変化する可能性があるが、設置予定地域の絞り込みや既存の林道等の活用により、大きな影響は可能な限り回避・軽減されるものとする。ただし、鳥類やコウモリ類が想定事業区域の上空を利用する可能性があり、コウモリや鳥類の衝突の可能性があるため、重大な影響を及ぼす可能性があると評価される。事業地域の一部は、県が指定する「蔵王連峰特別保護地区」内にあるため、重大な影響を及ぼす可能性があると評価されます。今後、以下の項目に留意し、必要に応じて環境負荷の回避・低減を図る。
生息環境への影響を低減するため、土地改変による濁水の流入を生じさせない事業計画及び工法を検討する。
また、以下の項目に配慮する。動物の生息状況、猛禽類・渡り鳥のルート、コウモリの飛来高度等の現状調査による分析、風車配置の検討、環境保全対策等。
植物の生育や群落の現状を調査により把握し、重要な種や群落への影響の程度を適切に予測した上で、環境保全策を検討する。

・周辺地域の土地の改変を可能な限り抑え、改変による著しい影響を回避・軽減する。
・自然植生や鳥獣保護区などの自然環境のまとまった部分が多く残ることや、生物生息地の分断を避けることを・考慮し、著しい影響を極力回避・軽減する事業計画・施工計画を検討し、実現する。

【景観、地域社会など】

主要な景観の変化の程度が「目に見える可能性は極めて低い」または「かなり小さい」で、影響は「目には入るが圧迫感はない」ことであるため、景観の著しい変化が回避または低減されていると評価します。「AONE×MATKA」、「オートキャンプ場 るぽぽの森」、「宮城蔵王セントメリースキー場」については、「やや大きく見え、景観への影響が大きい」ことを考慮し、以下の項目に配慮して環境影響の回避・低減を図っています。
・主要なビューポイントや景観への影響については、フォトモンタージュ手法により詳細な予測を行う。
・レイアウト、規格等の計画にあたっては、景観に十分に留意する。
・風力発電機の塗装色については、主な景観と調和するよう配慮する。
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